第2クール

春からの大学業務分掌が予想を超えるボリュームで、4月からの2ヶ月間が瞬く間に過ぎた。何でも、一旦追われる立場になると挽回するのは難しい。不慣れな仕事に向かうには味方を作るのが必須で、ようやく先手を打って企画できそうな感触になってきた。公務…

短い課題では終わらないこと

2年生は4週間で1課題。地震に対してデザインができることを考えてみている。2人一組のグループワークで、リサーチと考察とビジュアル化をスピーディに結びつけることを身につけるのが目標の小セッション。滑り出しは上々で、特に男女のペアは強い。男子…

500km

10時にインターチェンジに入る。西へ1時間走って浜名湖SAのスターバックスでお茶。5月の陽光が新しい木々の緑をきらきら輝かせている。夏にくらべると視界に入る色の明度が高い。岡崎から東海環状自動車道路を北上。有料道路なのでSAがなく、燃料計が走行可…

ガーミン1360

四尾連湖は「しびれこ」と呼ぶそうだ。山梨県の標高800mの山の上にある自然の湖。注ぎこむ川も流れ出す川もないとウィキにあった。市川大門から急勾配のつづら折りを上るにつれて、眼下に富士川沿いの鰍沢の家々を見下ろすことになる。随分上ったかと思うと…

多賀城市

宮城県の多賀城市まで往復して一週間が経った。しかし、多賀城市文化センターで避難生活を送っている600人の方々や、波が襲った海から街に至る国道沿いの厳しい風景を、毎日の自分の生活のすぐ後ろ位に感じる。遠くの世界の話ではなくて。目を見て、声を聞い…

広告に辟易する心理

東日本大震災に関してさまざまな団体からのメッセージがテレビCMの形で社会に発信されている。それを見て、広告が嫌になる気持ちになっている人は多いのではないか。ひとつになろう日本、と安易に強い言葉を発信してはいけない。偽善。気休め。親切のアピー…

新学期

新2年生の新学期はKJ法を用いた発想法から。グループワークのディスカッションも活発で、順調な滑り出し。今年から受講者のクラス分けが変わり、企画寄りの学生だけで開講できる効果があるようだ。来週からインフォグラフィックの開発。 数日続いた新学期ガ…

やっぱりバリ

新学期前はいつも大忙し。ゼミ(のようなもの)の新年度の計画を一枚のペーパーにしたら、自分と学生の両方の仕事量が見渡せて良し悪し。良い面は学生のスケジュールにそった企画ができること。悪い面は自分の処理能力を超えそうで、気持ちが萎えそうな点(…

クラブ活動

ナガオカケンメイさんの[ d design travel ]の最新号は静岡。3年前のインフォ・デザイン研究室の学生たちが研究、発行したのが [ dani & dara ]。消費されない価値とは何か、を調べて、取材して、ひとまず定義したアプローチに多くの共通点があるのが楽しい…

大山崎山荘美術館

ホテルのあちこちの場所で本を読んだり散歩したりと過ごして、夕方から四条へ出る。minä perhonenさんの京都店は何度訪れても、まして自分が男でも、ため息がでる。建物を選び、インテリアを設計し、調度品を集めたり制作を依頼したり。スタッフを教育したり…

京都グランドプリンスホテルと村野藤吾氏

プラナカンの街を撮影して回ろうとマラッカの古いお屋敷のホテルを予約していたが、出発前日にキャンセルした。震災の影響で猫が極端に怯えるようになり、預けていけないと判断した。取り止めに伴うさまざまな手配を半日かかりで終えた頃、彼はすっかり元気…

3月11日のBBC

朝のBBCで震災を知った。ロンドンの街中の商店で、お気の毒に、君は大丈夫か?と真剣に聞かれた。その後、国連の潘基文総長、アメリカのオバマ大統領の強いメッセージがテレビで幾度か流された。「最も信頼できる大切な友人のために、できるだけのことをする…

On the travel

両大学合わせて29名が[ On the travel ]デザインアイデアコンぺのプレゼンテーションを行う。J社の協力を経て実現した産学協同の取り組みだ。2年前よりロンドン在住のコーディネーターと協力して各方面に交渉した結果,名古屋本社に快諾していただいた経緯が…

デザインワークショップ

Courses, News & Events, Research | Ravensbourneは2010年9月に、ケントの緑豊かな地域からオリンピック開催予定のO2ドーム横に移転した。それはキャンパスの裏庭をキツネが歩いていた工房村のようなカレッジから、情報世界を牽引する学生を育てるデジタル…

ヘンドリキェ・バック美術館

12時にアムステルダムを発ち、ロンドンへ入る。午前中に駆け足で国立博物館とヘンドリキュ・バック美術館を回る。フェルメールの「牛乳を注ぐ女」がこれほど小さい作品とは。画家がその時に目にしていた空間と時間がぎゅぎゅっとキャンバスに閉じ込められて…

郵便博物館

初めてのオランダ鉄道。下調べ通りに中央駅で往復切符を買って、案内所で一番早い列車を聞きながらホームを探して出発。改札がないのが不安らしく、みんな緊張気味。車窓には平らな土地、手入れされた畑、レーサーばりのコスチュームで滑走する自転車、風車…

HEMA

Droog Design、キッチュキッチン、etc. アムステルダムを歩きながらオランダの商品を見て回る。皮肉なことに青山や目黒のショップで目にしているものが多くショックがないのが残念。ミラノでもロンドンでも似た経験が多い。流通が早い。それでもオランダのデ…

ガイドブックの選び方

初めてのオランダ行きに選んだガイドブックはJ社のもの。女性用だが、紙質から来る軽さと、ショップやミュージアム、カフェの選択眼が好みに合いそうだった。ピンポイントな情報はネット検索したものを綴じていけばいい、と考えた。これまで「地球の歩き方」…

I amsterdam

[I amsterdam]のスローガンはシティプロモーション政策におけるデザインの役割と効果の重要性を示した例だ。記念にロゴの前でパチリ。次から次へと観光客が来ては、よじ上って写真を撮る。シンボルとして今も機能しているのが嬉しい。 ステアテイクミュージ…

アムステルダムへ

学生と一緒の研修で、いつのまにか添乗員さんを手配しなくなった。経費の削減もあるが、学生も自分も、旅のプロセスと直に向き合おうと思ったからだ。目を開けたら観光地に案内されている、というのは学生の旅ではない。リサーチ、手配、交渉、運搬に始まり…

booq Mamba

1ヶ月ずーっと考えて、バックパックをネット購入した。出発前日の夜にしか届かないという。間に合わなかったらと思うと、決断の遅さにあきれる。 いくつもの製品を(画像とスペック上で)検討してみたら、自分なりの条件は容量と空港でのコンピュータの出し…

パッキン

オランダ行きを控えて、大型のスーツケースに荷造りをしている。デザインコンぺの賞品を持参するために、私物以外の持ち物も多いはずだが、意外に片側だけであっさり収まり、軽い。昨年とは大違い。パリの石畳の上り坂を押して歩いた時のつらさを思い出す。 …

2,500歩

年明けから朝の時間に歩いたり、走ったりしている。急な坂を大きな歩幅で10分歩いて、帰りはジョギング。たったそれだけでも関節が柔らかくなっていくのが分かるから不思議。有度山につながる地形は意外に急峻で、住宅街はまるで伊豆や尾道の港町のように山…

地域について考えた

図書館や美術館、博物館といった地域の文化人や企業経営者による勉強会から、学生が11月に行った地域商店会の活性化研究について再度プレゼンをして意見交換をしませんかとのお誘いをいただいた。早速、学生有志4名を選抜し、当日夜の会場へ臨む。 11月は商…

漆について考えた

後期末の今日で授業は終わり。漆工業組合の方々に向けたM先生の授業のプレゼンを見学させてもらう。自分で組み立てていない分、冷静に見れるのが新鮮。 漆という古典的な地場産業に対してデザインが関与することでどのように活性化できるか、学生がプランを…

ストレスの解消法

軽と普通車と二輪を洗車した。毎日使う軽自動車なのに洗うのは数カ月ぶり。まず下回りのホイールからブラシで。窓の下までを有機繊維のスポンジ。窓と屋根上は柄つきの別の道具。ガラスコーティングをしつつ室内はMakitaの14.4Vの業者さん御用達の掃除機で、…

東京都現代美術館

新木場での「Transformation」展と「オランダのアート&デザイン新言語」展。前者は予想していたよりも鋭くて重い。人間の存在についての認識を問いかける意図とはいえ、同時代の美術家たちの視点はこれほど厳しい必要があるのかと思う。私たちの日本の生活…

GSショートツーリング3

寒波の中を西へ。掛川市、久延寺は1600年の関ヶ原の合戦の折、上杉謙信征伐にむかう家康を山内一豊が煎茶でもてなした場所。その後も家康は度々この寺でお茶をたしなんだ縁があり、久延寺は御朱印の領地をもらい諸役免除などの優遇を受けたとされた。400年を…

DUTCH DESIGNとChristien Meindertsmaさん

オランダのデザイン「建築・プロダクト編」に続き「グラフィック編」が刊行されている。春にブレダ市に新設されたHome | Museum Of The Imageを訪ねようと考えて読み始めたところ。 一方、前刊に収録されたmain : Christien Meindertsmaの仕事に強く惹かれて…

デジタル一眼

自宅用にNIKON D3100がやってきた。仕事場のD300とSONY NEX-5と一緒に試し撮りをしてみると、数年前に気合いを入れて導入したD300が、新機種に追いつかれているのが分かる。価格は1/4程なのに。 描写能力だけの比較だが、D3100とNEX-5はメーカーによる現像方…

copyright Nobuo Yasutake