距離と情報と思考の幅

土日に車で兵庫へ。片道450kmほどの移動は日常から切り離されるには必要充分な距離に感じる。用があり琵琶湖に一泊して朝から散歩。パリ市内を思わせる造りのマンションが畑添いに現れて楽しい。ベランダにはしっかりした重量を感じさせる鉄の柵。天井には2重の明かり取りの窓。木製の梁が渡されるエントランスや、丁寧なレンガの配置など、素材の良さが印象深い。


少し歩くと巨大なショッピングモール、琵琶湖大橋の対岸には観覧車、ヤマダ電器。いささか混乱した光景も、旅人は寛容な気持ちだから面白さも感じる。
空間を移動した距離とその間で五感に入る情報。量の大小は思考の振幅に影響を与えるに違いないと昔から思う。旅をするほどに需要度の振幅は広くなり、生み出すものも広く、深くなるのだろう。

copyright Nobuo Yasutake