アムステルダムへ

学生と一緒の研修で、いつのまにか添乗員さんを手配しなくなった。経費の削減もあるが、学生も自分も、旅のプロセスと直に向き合おうと思ったからだ。目を開けたら観光地に案内されている、というのは学生の旅ではない。リサーチ、手配、交渉、運搬に始まり、食べたいものを食べるにはどうするんだろう、という期待と不安が背中に張り付いたような現実が旅だと思う。お金を払って苦労するんだよね。そうしていると、いつも、自分の頭で考えて動く人間になると思う。
しかし今回はスキポール空港からホテルまではバスを手配した。自分と旅行会社で調べでも、20名近い団体が利用しやすい公共交通機関がない。
成田〜ヒースロー空港スキポール空港と何事もなく定刻通りに移動して(びっくり)、お出迎えのバスへ。ガイドさんに聞くと、我々が頼りにしたネットのルート検索の限界が分かった。
最短方法を示すコンピュータだと「最寄りの国鉄」だが、治安、景観、舗道の凹凸という利用者の感情は加味されない。歩いて楽しく安全なルートは「川向こうのトラムまで歩こう」だった。現地の人に聞くのが一番だね。但し空港から90分かかる。というわけで我々は帰りもバスを予約した。
19時にホテルについて、2年生とアムステル川を渡って市街地探索。耳が切れるほど寒い。チェーン店で女のこにクロケットを揚げてもらい頬張ると、ほっとした。これだけでオランダが好きになった。

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