短い課題では終わらないこと


2年生は4週間で1課題。地震に対してデザインができることを考えてみている。2人一組のグループワークで、リサーチと考察とビジュアル化をスピーディに結びつけることを身につけるのが目標の小セッション。滑り出しは上々で、特に男女のペアは強い。男子:なぜか責任感を感じてしまう。女子:実質的にひっぱりながらも、面倒な部分は男子を頼ってみせる。という無言の役割認識が機能するようだ。同性だけのチームよりも、見栄が責任感に昇華されている。KJ法からコンセプトメイクまでは順調。
静岡の学生にとっては身近なテーマであり、幼少から防災教育を受けてきているので、個人に蓄積された情報量は多い。一方、今の現実を踏まえた、これからの常識に基づいた防災のアイデアが出にくいような印象を受ける。広告と同じように、自治体のチラシや携帯用のハンドブックの印刷物を配るだけでは解決しない、人間の行動や心理に関与できるデザインの方法を、これからも考えたい。

copyright Nobuo Yasutake