森本千絵さんと広告

SCCさんが企画された森本千絵さんのトークセッションにお邪魔した。実行力あるなぁ、JAGDA静岡としては反省。会場は広告業界の皆さんでぎっしり。これほど若い、女性比率が高いデザイナーの集会はおそらく静岡では始めてではないか。ポジティブなエネルギーが満ちている。
セミナーはいつも楽しい。お話の中身をそのまま受け取るというよりも、内容によって自分の考えが触発されて、普段は繋がらないアイデア同士が結びついて整理される。メモを取りながら、違うことを考えていることが多い。みんな結構そうでしょ?
「広告は、売り買いを、幸せな場に変えること」
「この○○はあなたが好きです、という原点で既に、ユーザーの暮らしを尊敬する思いが含まれている」
「みんな、共感したがってる。広告は、そうそう、大事だよね、とみんなで確かめる機会を作る」
「人生への愛」なんてことを図形や文字でごにょごにょ書きながら、彼女のような仕事をする人がいる限りは、広告の本質的な役割は終わってないと感じた。広告はこれまでにも増して、クライアントのマーケティングツールの位置から、ブランドが提示する約束へと進化しているのだろう。情報化による生活者の世界認識の拡大が、企業を変えている。変化に気がついている人たちが言う約束や生み出す商品は信じられるし、その広告には魅力がある。

copyright Nobuo Yasutake