未来の食卓

wowowで放映されたドキュメンタリー「未来の食卓」映画『未来の食卓』公式サイトを途中から観る。フランス、バルジャックという村の小学校で実験的に始められたオーガニック給食を題材に、農家、教員、市民、学会の見解を綴っていく。
小学生たちが学校で野菜を育てて、シェフ達が工夫を重ねて献立を改良していくのだが、収穫する時に、子供たちはナイフでレタスの茎をそっと切り取り、ひとつひとつ匂いを嗅いでみる。その期待にみちた表情がとても印象的だ。おいしいものと、そうでないものとについて真剣に分かろうとしている。違いがわかる人の仕草と同じみたい。
給食では校長先生がメニューを語り、食べることへの期待を盛り上げる。「今日はイギリス料理のパテを食べてみます。どんなものでしょうね?」
農家の男性は、有機農法の畑の土を誇りにしている。「この土なら30年後も農業を続けられる。子孫に残せる畑なんだ」。
小さい子供のために用意されたものは、20年、50年という時間で結果が表れる。普段はそんな単位でものを考えていなかったことに、結構ショックを受ける。教育者なのに。もっと広く、長く考えなければと反省。
それにしても、これからはオーガニックワインしか飲みたくなくなるような気がしてきた。

copyright Nobuo Yasutake