日本デザイン学会で札幌へ

22日(金)から2泊で札幌市立大学で開催される日本デザイン学会へ行く。シビックプライド研究のポスター発表だが、担当した学生6名が会場プレゼン予定なので実は気楽。次回からは学部生も学会会員になって、「名義貸し」ではなく自前で発表してもらおう。
大学は札幌市内から地下鉄とバスを乗り継いで40分。札幌芸術の森札幌芸術の森の横というか中にある。
定員80名というデザイン学部だが、たっぷりとした校舎にほれぼれする。あちこちのパブリックスペースはディスカッションに有効だし、吹き抜けの空間は視線を遠くに伸ばせる気持ち良さがある。スケールが大きな空間は、思考や作品を客観視するのに有効だ。
デザイン学会は重鎮を敬うような上下関係がなく、多様な試みが「デザイン」という「問題解決型思考」として討議される。情報デザインの分野に基本も分からずに入った私だが、教育プロジェクトを重ねるうちに理解ができてきたようで、ビビッとくる発表に出会うことが多くなった。少し賢くなったか。

「地域コミュニティ」「ユーザー体験」の研究が充実してきた印象で、自身が関わるシビックプライド醸成のためのデザイン活動が勇気づけられる。それにしても数年前には見受けられたグラフィックやタイポグラフィなど「モノ」研究はすっかり影を潜めた感がある。教員も学生も企業も情報デザインという括りで「コト」デザインの知見を蓄積しているようだ。
懇親会で熊本の崇城大学の森野先生、専修大学の上平先生、静岡文芸大の伊豆先生と話ができた。学会なるものに顔を出して何年目だろう。自分の立ち位置がはっきりしてきて、ようやくリラックスできたようだ。やりたいこと満載。

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