DUTCH DESIGNとChristien Meindertsmaさん

オランダのデザイン「建築・プロダクト編」に続き「グラフィック編」が刊行されている。春にブレダ市に新設されたHome | Museum Of The Imageを訪ねようと考えて読み始めたところ。
一方、前刊に収録されたmain : Christien Meindertsmaの仕事に強く惹かれている。彼女の「PIG 05049 (2008) 」は「生活の隅々に行き渡る豚製品をリサーチし本にまとめられ」ており、妻が都内のギャラリーで限定本を手に入れていた。皮から骨までの部分が人間によって加工され、完成品と原型との関係性が想像もつかない距離まで隔てられたものが冷静な視点で美しく紹介されている作品だ。問題意識を強く揺さぶられる仕事だと思う。同様に「CHECKED BAGGAGE」はスキポール空港の没収品のリサーチから生まれた卒業制作だということを知った。
こうした、現実に手で触る仕事にこそ大きな価値があると思う。

copyright Nobuo Yasutake