3月11日のBBC

朝のBBCで震災を知った。ロンドンの街中の商店で、お気の毒に、君は大丈夫か?と真剣に聞かれた。その後、国連潘基文総長、アメリカのオバマ大統領の強いメッセージがテレビで幾度か流された。「最も信頼できる大切な友人のために、できるだけのことをする」
日本にいる特派員の報道は生々しく、夕方の新聞誌面も端的に日本という国が大きな危機に直面しており、この先もそれは続くであろうことを客観的に述べている。
もっとも我々は復路の航空機の予定と、成田の状況、その後の日本国内の移動についての情報収集といくつかの代案の検討に追われ、関係者への国際電話とメールで方針を立てるのに半日を要した。
国を離れていると、外側から自分たちの姿を見ることになる。大げさに言うと、地球に暮らす人間の一人として、いくつかの地域や文化の1つとして日本のあり方を淡々と捉えるようになると思う。たまたまロンドンにいると、ここで暮らす人たちにとって日本は民主主義の同胞としてはもちろん、身近にその文化や産業や経済を感じる存在として、かなり重要な友人としての共感があると感じる。日本人が逆に感じる以上かもしれない。

copyright Nobuo Yasutake